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逗子からの通勤


 今は通勤のない身分になったが、3年半の間、逗子から東京まで通勤を続けていた。逗子に引っ越す前は東京都文京区の本郷に住んでいた。会社は大手町にあった。家の最寄り駅は丸の内線本郷三丁目で、会社までは丸の内線で3駅。乗車時間は5分程度。ドアツードアでも15分といったところだった。
 逗子に家を買う前は随分、悩んだ。果たして通勤が可能なのだろうか。その時点で通勤時間15分という非常に恵まれた環境であったため、通勤の苦労は想像すらできなかった。
 通勤を考えて、やはり家は都内に買うべきかと迷った。しかし都内であれば私の予算だと極小住宅あるいはマンションしかありえない。でも、どうしても一軒家に住みたかった。だからマンションはペケ。そして庭も欲しい。そうすると極小住宅もNG。その結果、候補は自然と郊外に絞られた。千葉や埼玉方面なら、もう少し距離の近いところでも手に入る。しかし千葉、埼玉も避けたかった。私は子供時代を埼玉で過ごし、青年期は千葉で送った。どちらももう充分、という気持ちがあった。
 逗子は以前、一度だけ来たことがあった。母の高校時代の親友が住んでいて、ご自宅に呼ばれたことがあったからだ。その際、ご自宅の近くを散歩させてもらった。ここが東京近郊か!というほど自然が溢れている場所だった。近くにはまるで国立公園の中にあるような静かな池があった。池には色鮮やかなカワセミが飛んでいた。
 色々な選択肢をひとつずつ検証し、やはり逗子に住もうと結論付けた。

 さて通勤だ。どのぐらいかかるのだろうか。事前にネットで調べてみた。ホームページ(当時はまだブログは普及していなかった)をいくつか見つけることができた。それらを読み漁る。みなそれなりに苦労はしているようだが、それでも通勤を続けている。むしろ楽しんでいる人も少なくない。できるかもしれない、と考えた。
 実は家を探し始めてから購入するまでは、2年間も費やしている。その間、見学した家は逗子、葉山、鎌倉だけで100軒以上。都内も数箇所あった。
 探し始めてから2年近く経ったころ、不動産屋がついに痺れを切らした。「そろそろ、どうですか」。私の方も、そろそろ決めなくてはと考えていた。ちょうどそのころ、今の家に出合った。ひとめ見て、ここになりそうだ、という予感があった。なかなか良い家だった。

 さて、本題の通勤だが。逗子は距離のわりに通勤に恵まれている。なぜ恵まれているのかというと、理由はおもに三つある。
 第一は、始発があること。私はJRの横須賀線を使っていたのだが、横須賀線は久里浜、横須賀、逗子、大船から出発し東京駅方面に向う。それら全部の本数のうち、2割程度は逗子が始発だ。この2割に乗れば、確実に座れる。
 また久里浜発、横須賀発の場合も、座れる可能性が高い。というのは、久里浜、横須賀から来る電車は大抵11両編成で、逗子駅で4両を増結して15両編成になる。つまり増結車両の4両は逗子発と同じことだ。この4両に乗れば、これまた座れる。
 これらの結果、逗子駅の場合はその気になれば、逗子始発も久里浜、横須賀発も、すべて座れるのだ。座席確保率は100%である。私も3年半の通勤で、逗子駅から座れなかったことは一度もない。
 これが鎌倉駅や北鎌倉駅だとこうはいかない。まず朝のラッシュ時には座ることは諦めなくてはならない。たった一駅の差なのに。この違いは非常に大きい。

 第二である。それは京急の存在だ。横須賀線はご他聞に漏れずに人身事故等で遅延することが少なくない。しかし逗子駅には京急がある。JR逗子駅に着いてから、遅延を知っても、すぐさま振り替え輸送の切符をもらって京急に行くことができる。京急は快速や急行が沢山、走っていて、結構早く東京に着ける。これで遅刻を免れることができた。

 三番目の理由はライナーの存在である。これはとても便利な乗り物だ。朝の上りを「おはようライナー」といい、帰りの下りは「ホームライナー」という。これも逗子が始発である。
 前日にチケットを購入しておかなくてはならないが(通勤定期とは別料金。料金は500円)、これでゆったりとした座席で、ちょっとリッチな気分を朝から満喫することができる。おはようライナーではコーヒーを片手に新聞を読みながら、快適な朝の時間を過ごすことができる。
 帰りの場合はコーヒーがビールに変る。湘南方面の同僚と一緒にたまに帰ったが、時間限定の格安バーラウンジとして楽しむことができた。
 そうだ、横須賀線はグリーン車もある。これも帰りにたまに利用した。帰りは座れないケースがたまにあったが、グリーン車だとほぼ確実に座れる。これも時間限定のバーとして、利用させてもらった。

 話は元にもどして、通常の横須賀線について。帰りだが、これも私はほぼ毎日、座ることができた。それはひとつには利用駅が東京駅で、結構降りる乗客がいたからだ。これは乗る駅によって状況は変るだろう
 しかし理由はもうひとつある。これは普遍的な理由である。空いている車両、時間帯を把握して、それに的を絞ったのだ。これは、どこの駅から乗ったとしても、使えるテクニックである。仮に東京駅から座れなかったとしても、品川、新橋で降りる乗客の目星をつけて、その前に立った。
 新橋、品川で降りそうな乗客の予想だが、これはアテズッポである。別段秘策はなかった。ただルーレットで複数番号にかけるように、ボックス席の前で立つことが多かった。これだと4人が対象になり、確率が4倍になる。たまに後ろのボックス席も射程範囲入れることもあった(ボックスの通路に自分ひとりしか立っていないケース)。その場合は8点がけになる。こうなるとほぼ確実に新橋、品川で座ることができた。

 ちなみに逗子駅から東京駅までの所要時間は約1時間である。この一時間を立って過ごすか、座ってゆくかは大きな違いである。
 私は逗子からの通勤を始める前に、ひとつ決心をした。ぜったい車内では寝ないという決心である。
 この決心が私の通勤を快適で楽しいものにしてくれた。往復の2時間を読書に当てたのだ。毎日、確実に2時間も読書に確保できることはありがたい。電車の中で、かなりの本を読むことができた。
 考えはひとそれぞれである。通勤時代、周りを見回すと、ほぼ9割の座っている乗客は眠っていた。ただ正直、もったいないと感じた。
 確かに通勤は疲れる。通勤時間が長ければ、家で取る睡眠時間も少ないのかもしれない。しかし電車の中の睡眠は家でのものとは質が違うように思う。疲れはそれほど、取れるものではない。
 それよりも、少しでも早く就寝することを心がける。そして電車では本を読む。すると長い通勤時間が貴重で楽しい時間に変ってしまう。逗子をもっと好きになる。

 ちょっと長くなってしまったが、もう一点。逗子からの通勤では、もうひとつ考慮に入れなくてはならないことがある。それは自宅と逗子駅までの距離だ。駅まで歩いていけるところは案外少ない。大抵はバスを使うことなる。
 私は普通の人はバスで通う距離に住んでいた。駅から3キロ程度の場所だ。でもほとんど歩いて行った。というのは、時間があまり変らなかったからだ。歩くと約30分であった。バスだと15分。しかし待ち時間を入れると、かなり長くなることがある。渋滞にもたまに巻き込まれることもある。その場合は歩くよりも時間がかかる。
 歩きは確実に30分で済むので、正確に時間を読むことができ、かえって便利だ。

 今日の記事は、お返しのつもりで書いた。家を買う前に、逗子在住の方のホームページが貴重な情報源となった。大変、参考になった。今度は、多少の経験でお返ししたいと考えた。今後、逗子、葉山あたりに転入を考えている方の参考になればと思っている。
 最後に。結局買った家は、母の親友の家のすぐ近くなった。まったく意識はしていなかったのだが。
 ということで、毎朝、自然の中の散歩を楽しんでいる。

裏山
自宅から歩いて5分の丘の上から。今日は風が強かった

コメント

Secret

ありがとうございます。

今月末に都内から逗子へ引っ越します。
この記事、とても励みになりました。

Re: ありがとうございます。

サキさん

コメント、ありがとうございます。
もしや、私の経験がどなたかの参考になればと思い、この記事は書きました。
喜んでいただき、大変嬉しいです。

今春から通勤組

今春から8年振りに逗子に転居します。通勤時間を有効に使う術をありがとうございました。

Re: 今春から通勤組

Y'sさん

お役に立てて、光栄です。逗子からの通勤は、想像していたよりもずっと楽なものでした。座れるし、本が読める。僕はむしろ、楽しんでさえいたと思います。

今春から逗子市民ですね。どこかでお会いするかもしれませんね。

今月末から逗子

大阪から転勤で横浜に通勤することになりました。
関東は混雑のイメージがあり、通勤が不安だったのですが、良い情報をいただきとても安心しました。
私も通勤時間を読書に当てたいと思います。
ありがとうございました。

Re: 今月末から逗子

hideさん

お役に立てて良かったです。これからはご近所ですね。逗子は良いところですよ。

参考、励みになりました、感謝!

先月頭から鎌倉、浄明寺に越してきました。
愛知の出で、勤めはずっと都内だったので全く馴染みがなく、新橋への通勤も戸惑いながらでした。
このページを拝見させて頂き、参考になり、何だか勇気づけられました。
わたしもバスですが、歩こうかなとも思いました。
また電車内の過ごし方についてもよいアドバイスを頂けたと思っています。

またブログ訪問させて下さい。
記事ありがとうございました。



Re: 参考、励みになりました、感謝!

ゆきしma さん

コメントありがとうございます。浄妙寺はよい所ですね。僕もよく散歩に出かけます。
浄妙寺からだと歩けますよ。鶴岡八幡宮の境内を通っていけば、気持ち良いコースになると思います。

素敵な記事をありがとうございます。

都内通勤に時間のかからない場所に住んだほうが家族の時間を増やせるのではないか。あるいは一方で子供を都会で育てるよりも自然のあるところで育てたほうが良いのではないか。(喘息などになってからでは遅い!)と、妻と議論しておりました。

都内に住んでも「家近いんだろ?」と残業増やされるだけの予感がしていますので逗子を検討してみます。

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

実はぼくもCOPDという呼吸器疾患を抱える身です。都内の病院でさまざまな治療をしましたが、咳がおさまりませんでした。ところが逗子に越してきたと同時に咳がおさまりました。
その後もまた咳はぶり返すことがあったのですが、都内に住んでいた頃よりも、ずっと良好です。
プロフィール

山本 拓也

Author:山本 拓也
職業:翻訳者
過去の職歴:HSBCを経て産経新聞社
家族:妻、フクちゃん(猫オス 3歳)、大吉くん(猫オス 2歳)
住まい:逗子

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