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エネルギーのお勉強


 当ブログで何度も紹介した甥っ子は、現在ETH(チューリッヒ工科大学)に留学しているが、一年間の交換留学期間を終え、9月に帰国する。
 留学前に甥っ子にアドバイスしたことがある。それはこの留学期間を使って、将来の研究テーマを見つけて来いというものだ。甥っ子は東北大学の理学部に所属し、学科は地学だ。
 地学は範囲の驚くほど広い学問だ。物理的な範囲で言えば、宇宙から地球内部、さらには深海までもが含まれる。扱う対象で見れば、太陽などの巨大な星から深海の微生物、あるいは恐竜の化石、そして気象までもが含まれる。この広大なフィールドで、何をこれから集中して勉強していくかを決めることは簡単ではない。そこでこの一年間を利用して、じっくりと見聞を広め、多くの研究者や学生と触れあい、テーマの探究を試みてはどうかと、アドバイスしたのだ。
 甥っ子はまだ21歳の若者である。これからさらに知識、経験を積み、その結果、考えを変えることもあるだろう。しかし現時点では、ある程度、テーマが絞られてきたようだ。そのテーマがエネルギーだそうだ。
 その話を聞いたのが、一か月前のことだ。それから何冊か僕もエネルギー関連の本を読んでみた。今度、甥っ子と会った時に、ある程度話ができた方が良いだろうし、楽しいだろうと考えたのだ。
 何冊か読んで、実に面白い分野であり、また知っているようで、知らない分野であることがわかってきた。

 エネルギーは最近、急激に常識が変わりつつある分野である。まずみなさんがご存じのとおり、シェールガス、シェールオイルがある。とくにシェールガスが注目を浴びることが多いが、シェールオイルの方に実は産業界が熱い視線を送っていることは、あまり知られていない。それは石油の方が、用途が広く、需要があるからだ。
 またシェール関係にばかり日本のマスコミは関心を向けるが、実は同じく膨大な賦存量が見込まれるエネルギーはいくつもある。すでに採掘が始まっているのが、オイルサンドであり、これによりカナダはいきなり世界有数の産油国として登場した。また現在、採掘技術の革新が期待されているのはコールベッドメタン(CBM)で、これは石炭層に含まれるメタンガスのことだ。この賦存量は桁違いに多いらしい。
 桁違いといえば、最大の賦存量が期待されているのは、メタンハイドレートである。これは日本がもっとも期待すべき新エネルギーである。この採掘に成功すれば、日本は世界一のエネルギー産出国になる。
 しかしメタンハイドレートはあまり期待しない方がよいという記事も多く目にする。だがこれは、どうも悲観的過ぎる見方のようだ。この情報には、どうも作為が隠されている。
 日本がエネルギー産出国になって困るのは、既存の産出国であり、エネルギーで利益を上げている企業だ。こうした利害関係者から資金の提供を受けている学者が発する情報には注意が必要である。

 エネルギー関連の本を読んでいると、実に将来は明るい。この10年ぐらいで、一挙に技術革新が進み、将来が明るくなったのだ。しかし憂慮すべき点も見えてきた。それは日本政府の対応である。
 政府、とくに官僚は硬直的で、新たな利害を生む事象を作りたがらない。なんで日本の官僚はこうも後ろ向きになってしまったのだろうと、暗い気持ちにさせられる。
 エネルギー関連の本を読んで、明暗両方を突き付けられ、考えさせられた。
 日本は今以上に科学に力を入れなくては、生き残れない。官僚の石頭をもみほぐさなければ、前には進めない。
 

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プロフィール

山本 拓也

Author:山本 拓也
職業:翻訳者
過去の職歴:HSBCを経て産経新聞社
家族:妻、フクちゃん(猫オス 3歳)、大吉くん(猫オス 2歳)
住まい:逗子

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